俳句の作り方     風車の俳句

     空回りせよかざぐるまかざぐるま    櫂未知子かいみちこ

    からまわりせよ かざぐるま かざぐるま

 

 

     風車が春の季語。

    「美しい色のセルロイド・ビニール・紙などを花のような形に組み合わせ、柄の先に取り付けた玩具。

    風を受けて回るさまが美しい。

     かつては春先になると風車売りが藁束わらたば にさしたものを売り歩いた。

    発電用の風車ふうしゃ や供えられた風車かざぐるま は季語ではない。

     (俳句歳時記 春 角川書店編)

     空回りせよかざぐるまかざぐるま

 

 

     空回りせよかざぐるまかざぐるま

 

 

     句意を申し上げます。

    無駄に回れ、かざぐるまよ。

 

 

     鑑賞してみましょう。

    風があるのかないのかはっきりしない春の日。

    ふと目に入った風車が、どこか私(作者)の心に似ているように見えました。

    軽やかに回った時、言葉にしにくい疲れが潜んでいたのです。

     「空回りせよ」と強く命令形で表現しましたが、ほとんど諦めからのものです。

    思うように進まない哀しみを風車に託しました。

    同じ場所で回り続ける姿が胸に刺さります。

    明るい玩具なのになぜか翳かげ がさしているのです。

     それでも風が吹けば回ります。

    止まればまた風を待てばよいのです。

     空回りせよかざぐるまかざぐるま

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